青ポスの部屋

旅と技術とポエムのブログ

大阪・京都から仙台へ行くには

関西から東北は、旅程を組む上で悩ましい微妙な距離にある。

北海道ならLCC一択になりつつあるが、仙台はがんばれば1日でいけることもあり、空港までのアクセスを考えると微妙な距離にある。しかも仙台の場合は新幹線ワープという方法も考えられる。

というように、関西から東北というとかなりさまざまな手段と組合せがあるので、この記事では試算してまとめてみようと思う。(なお高速バス、夜行バスはよくわからないし好みじゃないので省略します。)

0.在来線

そもそも在来線で行く場合は、東海道本線東北本線を経由するのが最短となる。

いくらなんでも追加料金一切なしで行くのは著しい肉体疲労がたまるので、首都圏でグリーン車くらいは使うとよいだろう。改札を出なければグリーン券は乗り継いでも通しで計算できるので、休日780円、平日980円で熱海から宇都宮、黒磯まで乗車できる。*1

1.新幹線

大阪~仙台は東海道新幹線東北新幹線が並走しており、東海道は「ぷらっとこだま」、東北は「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」が設定されている。

ぷらっとこだま|JR東海ツアーズ
えきねっと(JR東日本)|えきねっとトクだ値:えきねっと限定のおトクな割引きっぷ


区間で新幹線を使った場合、次のようになる。

・正規料金(乗車券、自由席特急券 ~東京、自由席特急券 東京~仙台)
新大阪(市内)~仙台(市内) 11660+4870+5260=21790円
京都(市内)~仙台(市内) 11340+4870+5260=21470円

ぷらっとこだま+お先にトクだ値(やまびこ、30%引き)
新大阪(市内)~仙台(市内) 10300+7610=17910円
京都(市内)~仙台(市内) 10100+7610=17710円

さすがに全区間新幹線を使ってしまうと割安プランでも18きっぷ複数枚分の資金が消し飛んでしまうのでさすがに厳しいだろう。

しかし東海道線の浜松~熱海や東北本線の宇都宮~郡山などきつい区間だけ新幹線を使うのもよいだろう。これらの区間をおおよそカバーするプランは次のようになる。

・正規料金 浜松~静岡(自由席) 1320+980=2300円
ぷらっとこだま 名古屋~静岡 4600円
ぷらっとこだま 浜松~東京 6500円
・正規料金 宇都宮~郡山 1940+2590=4530円

2.LCC関西空港仙台空港

関西空港から仙台空港peachが就航している。運賃は曜日によるが、早めに取れば早朝便で4690円、それ以外で5500円前後のようだ。ただし日曜の夜は10000円近くする。

【公式】Peach | Peach Aviation

ただし荷物がある場合、機内には10kgしか持ち込むことができない。それを超えると1800円で預ける必要がある。

また大阪からであれば早朝便に間に合う時間に行くことができるが、京都からであれば間に合わない。

次に、関西空港まではJRで行くことができるのでその日に18きっぷを使う場合は追加で運賃はかからない(使わない場合は大阪からで1190円)。ただし関空快速以外の手段を使う場合は次のようになる。

・はるか 京都~関西空港
正規料金 1880+1490=3370。チケットレス特急券J-Westカード会員限定)なら 1880+720=2600。はるか往復きっぷをつかえば4830円(片道あたり2415円)。
南海電車 なんば~関西空港
920円。ラピートを使う場合は+510円で1430円。「関空トク割ラピートきっぷ」を使えば1130円。

最後に、仙台空港から仙台までは仙台空港アクセス線という私鉄なので18きっぷは使えず、仙台空港~仙台では650円かかる。18きっぷを使う場合は名取~仙台はJRなので仙台空港~名取の410円で十分だ。

まとめると、 peachの運賃のほかに18きっぷをその日に使う場合でも荷物がかさめば2200円ほどかかる。つまり8000円くらいは見ておいたほうがよいだろう。18きっぷを使わない場合だと10000円ほどかかる。

まとめ

まとめると、新幹線は補助的にしか使えないということがわかった。中途半端に大阪・京都~東京や東京~仙台を新幹線で行く資金があれば結局LCCで飛べてしまうので、「1日かけてほとんど在来線(一部新幹線)で行く」か「最初からLCCで飛ぶ」の2択になりそうだ。
どのみち、安いルートで行くなら比較的早めに旅程を決めてしまって予約する必要がある。

*1:ただし宇都宮~黒磯はグリーン車が連結されている列車が限られている。

グリーン券 黒磯→熱海

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首都圏では普通列車にグリーン車が連結されている。普通列車のグリーン車自由席を利用する場合、グリーン券を購入する必要がある。

Suicaグリーン券というものもあるが、紙のグリーン券を利用する場合、事前に券売機、みどりの窓口で購入する必要がある。今回はみどりの窓口で購入した。

旅行の記事でも書いたが、首都圏の普通列車用グリーン券は改札を出ずに同一方向に乗り継ぐ場合、1枚のグリーン券で乗車することができる。今回は上野で宇都宮線東北本線)黒磯発上野行きから上野東京ライン上野発熱海行きに乗り継いだ。首都圏のグリーン車は距離に関しては50キロを境に2段階しかないので、関東を横断するような長距離を乗車する場合は割安になる。

また東北本線から東海道線方面へ乗り継ぐ場合、上野東京ライン経由と湘南新宿ライン経由の2つの経路があるが、実際にはどちらを乗車してもかまわない。ただし発売に際しては機械の仕様上経路を指定する必要があるらしい。

ドラえもんのエネルギー収支

あまり知られていないことだが、ドラえもんはきわめて優れたエネルギー装置である。子育てロボットにしてはいささかオーバースペックで物騒な気もするが、現実離れした原子炉*1を装備しており、食べた物質をすべてエネルギーにすることができる。

アインシュタインの有名な公式
E=mc^2
から、すべての物質は質量×光速度の二乗というすさまじい量のエネルギーを持っている。これは一円玉1枚でTNT火薬何トン分にもなる量だ。食事は普通の人くらい食べるドラえもんはどれほどのエネルギーを摂っていることになるのだろうか。

まず、「ドラえもんは成人男性と同じ量の食事をとる」と仮定しよう。ネットで検索すると、成人男性はおおよそ1日1.5kgの食物を食べているらしい。1食500gと考えると妥当だろう。

1.5kgの物質が持つエネルギーは
E=1.5\times(2.9979\times10^8)^2=1.35\times10^{17}[\mathrm{J}]
になる。日本の年間一次エネルギー消費量が1.85\times10^{19}[\mathrm{J}]*2なので日本全国で消費される一次エネルギー2.6日分をドラえもんは1日で消費することになる。単位をワットに直すと、
\frac{1.35\times10^{17}}{24\times60\times60}=1.56[\mathrm{TW}]
となる。*3原発1基の発電量が数[GW]と考えるとどれほどの量かがわかるだろう。

当然エネルギーのすべてを使い切るのは難しいだろうから、ドラえもんにも廃熱というものがあるだろう。仮にドラえもんの熱効率が50%で残りは熱輻射として排熱されるとしよう。このとき1[m]の位置でドラえもんから感じられる熱は
\frac{0.5\times1.560}{4\times3.14159}=62[\mathrm{GW/m}^2]
にもなる。太陽光のエネルギー密度で1[\mathrm{kW/m}^2]だから、その10万倍だ。虫眼鏡で集める程度でも紙が焦げるので、これではドラえもんの周囲1mが丸こげになってしまう。

なのでおそらくドラえもんは日本全国で消費される量の2倍もの膨大なエネルギーを何らかの形で消費しているのだろう。よく考えてみれば四次元ポケットという空間を切ってつなげてしまうような道具も多用しているので、その充電といった形で消費しているのかもしれない。しかし、四次元ポケットをはずしたシーンもあることが説明できない。そのため結局どのようにエネルギーを消費しているのかは不明である。

*1:最近は例の事故もあってこの記述は削除されているらしい。

*2:http://www.globalnote.jp/post-4911.html

*3:1[\mathrm{TW}]=10^{12}[\mathrm{W}]