青ポスの部屋

旅と技術とポエムのブログ

20170302 北海道旅行 その2 「夕張支線、札沼線」

2日目は、初日に行くつもりだった夕張と月形温泉に行くことにした。

夕張へ向かう列車は千歳を起点にしている。夕張へ向かう鉄道はかつては国鉄夕張線と呼ばれていたが、石勝線の開業と同時に編入され、新夕張駅から夕張へは夕張支線となっている。しかしJR北海道の経営難から夕張支線は2019年の廃止が決まっている。

千歳駅で待っていると、日高本線の車両が入ってきた。1日目日高本線に乗るときこれが来ると思っていたら普通塗装のキハ40が入ってきてがっかりしていたので、ここで乗れるとは思わなかった。内装も変わっており、いすの柄はJR九州っぽいなと思った。日高本線の運休が長期化するとともに車両はほかの路線に出張しているらしい。ひょっとすると全体的な車両不足というのも日高本線の廃止を後押ししたのかもしれない。

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途中夕張へ向かう車内で地元のおばちゃん同士が廃止の話をしていたのを小耳に挟んだ。娘さんが怪我で札幌の病院へ入院したが、あまりに便利すぎてそのまま札幌へ引っ越してしまったらしい。日本全体では東京一極集中が問題となっているが、北海道は札幌に一極集中しつつある。とはいえ確かに便利さでは都会にはかなわないので、複雑な気分になった。

この時期の夕張は炭鉱博物館も冬季休業でスキーリゾート以外は見所がなく、列車も運行間隔が数時間空く。今回も10分程度で折り返すのでそのまま引き返した。もう少し時間があったら何か買い物をして夕張を応援したかったがかなわなかった。代わりといってはなんだが新夕張駅では待ち合わせ時間があったので入場券を買った。

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その後再び札幌へ戻って札沼線へ乗り継ぎ、石狩月形へ向かった。石狩月形は札沼線非電化区間にあり、この駅から先は折り返しのない1閉塞となっており同時に1列車しか入ることができない。またスタフ閉塞となっており、列車が入ってくると駅員と運転手がスタフを授受する。一日に数えるほど列車がないこの区間ではそれで十分成り立つのだ。

 

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10分程度歩いて月形温泉ゆりかごという施設へ行った。「月曜から夜ふかし」というテレビ番組があるのだが、そこで「ソフトクリームを作るのがへたくそなおばちゃん」が出ていた。それがこの月形温泉ゆりかごのおばちゃんなのである。前に札沼線新十津川まで乗ったときは月形は通過したので、今回は降りてみようと思ったのだった。

しかしこの日はおばちゃんではなくおっちゃんが受付をしていた。券売機がトラブルで券を買うのに時間がかかったが、温泉はいい湯だった。においはあまりなかったが色が濃く、温泉成分が濃いのがわかった。

あがってからソフトクリームを買ったところ、「券売機のトラブルがあったから」とおまけしてくれ、8巻きくらいあるソフトクリームを受け取った。僕が想像するソフトクリームは大体3巻きか4巻きくらいで、おそらく今までみたソフトクリームの最大記録が更新されてしまった。北海道で食べるソフトクリームはおいしかったが、量が多かったので胃が少しもたれた。

夕食は久しぶりに札幌ラーメンを食べた。思ったより味噌の味がしなかったので「こんなもんだったっけ」と思った。

 

20170302 北海道旅行 その1 「6度目の北海道」

3月は僕が一人旅を始めた季節で、決めたわけではないが毎年北海道に行っている。青春18きっぷの春シーズンでありながら、まだ雪に閉ざされた冬の北海道を楽しむことができる。冬シーズンは冬休みが短いので北海道にたどりつくのは難しい。

今年はもう行かなくていいかなとも思っていた。昨年のダイヤ改正はまなすが廃止され、関西から行くには飛行機か新幹線か特急かで片道だけで1万円近くはかけないと難しくなってしまった。その割りに東北、関東は乗っていないところがたくさんあるので、そこをつぶすくらいにしようと思っていた。

ある日、ANAのページを調べていると、乗継旅割というものがあり、稚内やオホーツク紋別など道内各地の空港から新千歳乗継で1万円で関西まで帰ってこれることがわかった。また北海道に行く人の話を聞いていると自分も行きたくなってきたので、今回でJR北海道の今動いている在来線を乗りつぶしきるつもりで、最後は稚内から飛んで帰ってくることにした。

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一日目、始発で関西空港へ向かった。 関空からLCCを使うのは2度目だが、前回のJetstarは第一ターミナル出発だったので普通の飛行機とあまりちがいがなかったのに対し、今回はpeachで第二ターミナルから出発だった。なので関西空港駅から第二ターミナルまでの時間をはかりかねていたが、割とすぐ連絡バスは来たし時間もかからなかった。

手荷物や保安検査は特にトラブルもなく過ぎたが、そこから機材の都合で30分遅延した。飛行機の窓からは東北の海岸線が見えた。特に下北半島は形がはっきりわかった。

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定刻どおりならぎりぎり夕張へ行くことができたが延着でできなくなったので、順番を変えて先に室蘭へ行くことにした。

新千歳空港からは札幌方面へは快速エアポートで1本で行くことができるが、苫小牧、室蘭方面へは一駅行った南千歳で乗り換えることになる。この乗り継ぎが不便なことがあり、苫小牧まではKitacaも使える札幌エリアとみなされているが待たされることがある。今回も1時間近く待たされた。

苫小牧では運行系統が途切れており、普通列車は苫小牧以西は気動車となる*1。時刻表を見て都合がよかったので、ここで日高本線で運行されている鵡川まで行くことにした。

日高本線は海岸べりを走る風光明媚な路線だったが、海に近すぎたこともあり高波で道床が流出する被害を受け、現在も大部分がバス代行中になっている。復旧には費用がかかり乗客も見込めないことから復旧断念の意向がJR北海道から示されている。おそらくこのまま廃止されてしまうだろう。

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鵡川からは数人の旅行者が代行バスに乗り込んでいった。この時間から様似へ行くとその日中に帰って来れないので僕は鵡川で引き返し、室蘭へ向かった。

とはいえ、室蘭に特段行きたいところがあるわけでもなく、室蘭本線の支線に乗っていなかったからという理由で、室蘭へ行って引き返してきた。途中登別によるのもいいなと思っていたが、遅くなりそうだったのでそのまま札幌まで戻った。

宿へ行く前に、桑園駅近くの北のたまゆらという銭湯に浸かった。天然温泉ではないが気持ちよかった。

 

 

*1:電化自体は室蘭まで延びており、電車特急すずらんが運行されている

スルっとKANSAI 3dayチケット

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スルッとKANSAIエリアでは、スルッとKANSAIエリアが1日乗り放題というのが3回ついた3dayチケットが発売されていた。

スルッとKANSAIといえば磁気カードのブランドなので、いまだにどこへ行っても有人改札を通らなければならない18きっぷと対照的に、磁気カードで自動改札が利用できる。プリペイドスルッとKANSAIカードでは乗車駅や降車駅が記録されるが、同様のシステムでその日最初の乗車開始駅と日付が記録された。しかし同じ日の2度目以降は記録されない。

これまでは季節ごとに発売されていたが、スルッとKANSAIの段階的な廃止に伴い発売は2016年秋を持って終了した。