青ポスの部屋

旅と技術とポエムのブログ

【インプレ】YBR125にGT601を履かせてみた

先日、YBR125に乗って1年経ちました。リアタイヤスリップサインが出かかっていたので、12か月点検で一緒に交換してもらいました。

純正サイズ

YBR125の純正サイズは以下の通りです。

  • フロント:2.75-18
  • リア:90/90-18

ただし、純正サイズは18インチな上に細いので純正のチェンシン以外ほとんど選択肢がありません。なのでほぼほぼサイズアップすることになります。

定石はDUNLOPのTT100GPですが、「消しゴムタイヤ」と言われるほど減りが早いという話があるのと、トレッドパターンがなんか気に入らなかったので、他で探してみました。すると同じDUNLOPでGT601を見つけました。

ただし、TT100GPはフロントとリアの区別がないので前後3.00-18が履けるのに対し、GT601は区別があって、特にリアは110/80とかなり太いものしかありません。それで大丈夫かなと心配になったのでバイク屋さんと相談すると、OKサインだったので交換してもらいました。

フロント:90/90-18
リア:110/80-18

インプレ

一言で言えば、ちゃんと地面をつかんで走れるようになったと思います。

発進、低速では確かに加速がもっさりするようにはなりましたが、中速~高速域でも鈍らずしっかり加速します*1

止まるときは非常にしっかり止まってくれます。フロントをかなり握ってもロックしなかったのでむしろ「こんなに握っていいのか」と心配になりました。

「サイドスタンドが役に立たなくなる」という記事がありますが、そんなことはありませんでした。ただし傾きは大きくなります。また、センタースタンドを立てたときの余裕も小さくなります。とはいえサイドスタンドもセンタースタンドも支障なく使えます。

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耐久性については、めちゃくちゃ溝が深いので3年くらいは持ちそうな気がします。

その他YBRに適合するタイヤ

前述のとおり、TT100GPの3.00-18を前後に履く人が多いようです。

blog.goo.ne.jp

ブリジストンではBT45が履けるようです。
https://imp.webike.net/article/317516/

注文した後に気づきましたが、ミシュランから純正サイズに合う2.75-18のフロント用タイヤが新しく出たらしいです。 moto.michelin.co.jp

タイヤ情報はYBR125wikiも参考に。 www29.atwiki.jp

*1:チェンシンは発進は軽いですがだらだら加速していくイメージです。

2020年現在の大阪~京都の道路

京阪間にろくな道なし」 という古い言葉があります。大阪と京都はともに関西で主要な都市でその間の交通量も多く、道路渋滞が止むことがないということです。

ですが近年は、特に第二京阪道路の開通以降はかなり変化しています。今回は僕が主に使う一般道についてまとめてみます。

京阪間にある幹線道路

京都と大阪を結ぶ主要な一般道は、おおむね下記のとおりです。

国道171号は淀川右岸を、それ以外は淀川左岸を経由します。

地図:大阪(大阪中央環状線)から京都(京都駅)への経路

京阪国道

東京と大阪を結ぶ国道1号の本線です。

片側2車線で走りやすい道になっています。特に理由がなければ京阪国道を使うとよいでしょう。

ただし、少しわかりにくい箇所が2か所あります。1つはR170とのジャンクション部分です。大阪行きの場合は後述の京守線に抜けるだけなので中央環状線に出れますが、京都行きの場合は間違えると鳥飼大橋の方へ行ってしまいます。

路面に大きく1・170と書いてあるので、1と書いてある車線に車線変更します。大阪行きの場合は左側車線がそのまま1号線となります。京都行きの場合は必ず右へ車線変更します

画像:上が大阪行き、下が京都行き。

次に、中央環状線との接続部分が上下線とも複雑な構造になっています。大阪行きの終端は阪神高速と直結しています。高速に乗りたくない場合や125cc以下のバイクの場合は直前で側道への分岐へ抜けます。

また京都行きに入るとき、中環からだと左折してすぐ右折とややこしい構造で、少し混雑することもあります。慣れると大丈夫ですがわかりにくいです。運転に自信がないときは後述の旧道を使う方が安全でしょう。

京阪国道旧道

京阪国道のうち、国道170号と分かれる中振交差点から中央環状線との交差点までは寝屋川バイパスというバイパス区間になっています。国道170号の方へ進むと京阪国道の旧道、通称京守線となっており、こちらからでも中央環状線へ出ることができます。

京都へ行くときは通常の右左折で合流できるので、旧道を経由する方が京阪国道本線に安全に合流できます。またバイパスでないので店舗が多く、コンビニや食事に寄り道したいときはこちらを使うほうがいいでしょう。

第二京阪道路側道(国道1号バイパス)

第二京阪道路の開通に合わせて、国道1号のバイパスとして側道が整備されました。

八幡京田辺IC~寝屋川市までは片側1車線な上信号も多く、日中はほぼ100%渋滞します。そのため僕は日中は基本的に使っていません。21時頃以降なら使うのも良いでしょう。

しかし、少し山手にあって標高が高く、防音壁や高速で日陰が多いので、夏場の日中は少し涼しいというメリットもあります。バイクで夏の日中であればこちらを使うのがよいでしょう。

国道171号

唯一淀川右岸にある道路です。バイパスとして整備された道ではなく、生活道路としての性格も持っています。

右折レーンが分かれていないため走りにくいです。また高槻市茨木市の中心部は混雑します。

京都市西部に用事があるときは、京阪国道の中振からR170鳥飼大橋を使ってR171に合流するのもよいでしょう。ただし逆は鳥飼大橋→中振が渋滞します。

まとめ

基本的には京阪国道で間違いないと思います。僕もほとんど京阪国道か京守線を使っています。

第二京阪側道は、日中は渋滞がひどいので避けた方が無難でしょう*1。夜間であればそれなりに流れているので選択肢に入ってきます。

R171は沿線に用事がない限り使う必要はないと思います。

2020.06.06 更新

*1:路側帯が広いので二輪がビュンビュンすり抜けしていきますが、路側帯の走行は歩行者軽車両通行止めであっても違法です。

ドップラー効果と波数

高校のとき、僕は「ドップラー効果」の導出がどうも苦手だった。それから8年くらい経つことになるが、できる限り普通の人にもわかるように、少し整理してみようと思う。

波動に関する物理量

波動を表す物理量はたくさんある。用語の定義も分野によってまちまちで混乱することも多々ある。

時間に関する物理量

まず、波動とは波源の振動が次々伝わっていくことで起こる。その振動の時間的スケールを定めるものが振動数fである。ただし式変形の都合で角振動数\omegaを単に振動数と呼ぶこともある。f\omegaの関係は \omega = 2\pi f である。また、主に電気系で、振動数は周波数と呼ばれることもある。また振動数fの逆数を周期Tと言い、1回の振動にかかる時間を表す。

空間に関する物理量

全く同様のことを空間にも当てはめてみよう。空間的に同じ構造が繰り返される長さを波長\lambdaと呼ぶ。時間的なものに倣って、分光学ではこれの逆数を波数と呼ぶ。ただし式変形の扱いやすさから、波動力学などでは角振動数に当たる k=2\pi /\lambdaを波数と呼ぶ。

以上を用いると、一般的な波動は三角関数を用いて

{\displaystyle
g(x,t)=g_0 \sin(\omega t-kx)
}

と表すことができる*1

定常波の分散関係

k\omegaの関係を、一般に分散関係と呼ぶ。分散関係は波動の種類ごとに存在し、波動の特性を表しているので、それを見つけることが物理学のいろいろな分野で重要な目標になっている。 定常音波の場合は簡単で、

{\displaystyle
\frac{\omega}{k}=c_s \cdots (1)
}

である。ここでc_sは風がないときの音速であり、単位の組み立てそのままになっている。

波数とドップラー効果

ドップラー効果の導出では「波源から一定時間に放出された波の数が保存する」ことを用いる。これを少し考えてみよう。 風が存在しないとして、音源から観測者に向かう方向を正とした1次元系を考えてみよう。ただし速度v_s,v_oは音速と比べて十分遅いとする。

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音源が静止する系に移ると、空気は常に-v_sで流れている。同様に、観測者が静止する系では常に-v_oの風が吹いていることになる。すなわち実際の音速は座標系によって異なっていることになる。ここで次の2つを仮定しよう。

  1. 実際の音速は媒質の速度と風がないときの音速の和である。
  2. 分散関係は実際の音速が異なる各系で成立する。

この2つと「波数は保存する」ということを用いると、分散関係(1)から次の式が得られる。

{\displaystyle
k=\frac{\omega_s}{c_s-v_s}=\frac{\omega_o}{c_s-v_o}\cdots (2)
}

これがドップラー効果の式そのものであって、変形して振動数fで表すと、

{\displaystyle
f_o=\frac{c_s-v_o}{c_s-v_s}f_s\cdots (3)
}

とよく知られたドップラー効果の式を得る。

まとめ

たくさんの覚えなければならないことが出てきて混乱する波動の分野だが、ドップラー効果は「各系での波数が保存する」ということを覚えておけば簡単に導出できることがわかった。

*1:ここで振動数や分光学での波数を用いると、係数に2\piが出てきて不都合である。