青ポスの部屋

旅と技術とポエムのブログ

20150815近鉄大回り

大回り乗車といえば、「JR各社の大都市近郊区間内で運賃計算に用いた最短経路とは異なる経路を乗車すること」を指すことが多い。しかし環状経路を持つほど広い路線網を持つ一部の私鉄では、大都市近郊区間と同様に大回り乗車が認められていることがある。

たとえば近鉄では、布施(奈良線大和西大寺橿原線)大和八木(大阪線)布施という環状経路があり、この経路にかんして運賃計算に用いたのと異なる経路を乗車することが認められている。今回は、夏に家にこもっててもどうしようもないので、その制度を用いて橿原線を乗りつぶすことにした。

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まずは布施まで出てそこから急行で大和西大寺まで行った。奈良線の八戸ノ里~東花園は昔は地平区間だったが、ごく最近高架化された。高架化されると踏み切りがなくなるとか便利になることが多いが、町並みがわかりにくくなった気がする。もちろん地元の人からすれば「そんなこと知ったこっちゃあるか」という感じだろうけど。

石切から生駒は生駒トンネルという長大トンネルを抜ける。生駒山地を越える鉄道は北部を回る片町線、南部を回る関西本線近鉄大阪線があるが、その中で当時の近鉄の社長が「生駒山地を長大トンネルで直結する」という大英断を下し、近鉄奈良線を開通させた。そしてその近鉄奈良線近鉄一のドル箱路線に成長し、近鉄は西は阪神直通で神戸三宮、東は名古屋まで(かつては岐阜の揖斐まで通じていた)という私鉄では日本最大の路線網を持つ鉄道会社に成長したのである。

大和西大寺では橿原神宮前行き急行に乗り換えたが、対面ですぐ発車した。橿原線沿線は田園風景が続く。奈良県中部はJRは大和路線、桜井線、和歌山線が通っているが、近鉄王国といわれる。路線を見れば明白で、桜井線は単線を2両なのに対し、橿原線は複線で4両以上の電車が1.5倍はある本数で走っている。

大和八木では、橿原線大阪線が垂直に立体交差する。しかし連絡線はあり、京都と伊勢志摩方面を結ぶ特急が使用している。

大和八木からはぼけっと帰った。1周するのにかかった時間は大体2時間くらいだった。