青ポスの部屋

旅と技術とポエムのブログ

「本州民の考える北海道旅行」は本当に実行不可能なのか

先日北海道について話題になったことがあった。

北海道以外の人は北海道の大きさをわかっていないので、めちゃくちゃな旅行日程を考えがち」ということでよく言われることだが、18きっぱーは北海道でなくてもめちゃくちゃな旅程をこなしたりする。なので、ここではまじめにそんな旅程が実行できるのか調べてみようと思う。

前提

行程

画像1枚目を検証したい*1

1日目:富良野→知床→登別
2日目:帯広→小樽→函館
多目に見て、出発地から富良野までの往路と、函館から出発地までの帰路は無視して、富良野発函館着とする。

鉄道

直感的に無理な気はするが一応ダイヤを見てみる。

1日目

富良野~知床

富良野から知床(知床斜里駅)は割と簡単で、旭川で乗り継げばよい。始発は次となる。

発駅 発時刻 列車 着駅 着時刻
富良野 05:58 富良野線 旭川 07:12
旭川 8:35 オホーツク1号 網走 12:18
網走 15:10 釧網本線 知床斜里 15:56

着目すべきは、網走で3時間近く待ち時間が発生しているということだ。釧網本線には特急列車などないので、ワープすることもできない。北海道はでかいだけでなく公共交通機関の本数が少ないということもネックになってくる。

知床~登別

もうお察しと言う感じだが、一応登別までも見てみる。

発駅 発時刻 列車 着駅 着時刻
知床斜里 15:57 釧網本線 釧路 18:46
釧路 19:00 スーパーおおぞら12号 南千歳 22:27
南千歳 22:33 すずらん12号 登別 23:19

意外なことに、到達はできてしまった。とはいえ知床斜里は通過で観光などできない。

2日目

登別~帯広

そもそも登別からスタート地点の帯広までたどり着くのが面倒。

発駅 発時刻 列車 着駅 着時刻
登別 06:06 室蘭本線 苫小牧 06:51
苫小牧 07:00 千歳線 南千歳 07:20
南千歳 07:30 スーパーおおぞら1号 帯広 09:24

ほぼ前日の折り返しになってしまった。北海道の地理がわかっていればそれもそうなのだが。

帯広~小樽

小樽までも、ルートはまあ察しと言う感じだ。

発駅 発時刻 列車 着駅 着時刻
帯広 09:56 スーパーおおぞら4号 12:16 新札幌
新札幌 12:28 快速エアポート121号 13:15 小樽

日中に小樽まで来れた。ここまでくるとなんか行けそうな気がしてきた。

小樽~函館

なんか小樽観光できそうな余裕が出てきた。

発駅 発時刻 列車 着駅 着時刻
小樽 14:00 快速エアポート144号 札幌 14:32
札幌 14:45 スーパー北斗16号 函館 18:25

ちなみに函館から東京までの北海道新幹線の終発は18:36なので、新函館北斗で乗り換えればその日に東京まで帰ることもできる

まとめ

なんと、旅程自体はJRだけでも実行できるということがわかった。調べる前は「こんなん絶対無理やろ」と思っていたが、ちゃんと調べるまでわからないなと思った。

各地の滞在時間をまとめると以下のようになる。

場所 滞在時間[分]
富良野 (出発地)
知床斜里 0:01
登別 6:47(宿泊)
帯広 0:32
小樽 0:45
函館 (到着地)

そもそも北海道までの時間は考えていないし、経由地はどこも1時間も滞在していないし、知床なんて観光どころか下車さえできていないので、条件を満たしたかどうかも微妙な感じではある。

交通費は一見するとえらいことになりそうだが、実は北海道では北海道フリーパスという特急自由席使い放題の破格なきっぷが通年で発売されている(ただし年末年始など除外日はいくつかある)。

www.jrhokkaido.co.jp

そのため、なんと26230円という破格で上記の旅程は実行できる。

しかし余裕のない日程での旅行はトラブルに対処できないし、特急が止まってしまえばその時点で終わりな上、そもそも楽しくないのでおすすめはしない。北海道を回るならもっと余裕を持って回りたい。北海道フリーパスは7日間有効なので急ぐ必要はない。

*1:ちなみに、2枚目以降はほぼ特急圏なので行程の実行はできると思う。観光できるかどうかは知らない。