青ポスの部屋

旅と技術とポエムのブログ

北海道新幹線開業後の北海道への行き方

先日、北海道新幹線の申請運賃が公表された。青函特例が存続するかどうかはわからないが、設定されないという見方が多く、今後は青函を鉄路で抜けるには4000~6000円程度かかることになるようだ。1回2300円の青春18きっぷで旅行する18きっぱーにとっては北海道は遠くなってしまいそうだ。

もともと青函トンネルには、開業当初こそ快速海峡が走っていたが、現在は特急列車しか走っていない。そのため、蟹田木古内間のみ乗車券のみで特急列車自由席に乗車できた。蟹田木古内は接続する津軽線江差線普通列車の本数が少なく、駅周辺も特に何もないので、勝手がよいとはいえないが、18きっぷのみで北海道に行くことができた。それが北海道新幹線開業後は使えなくなる公算が高い。

ただし、以前書いたとおり、旅程を組むとき、18きっぷにとらわれすぎても最善になるとは限らない。そこでいくつかある渡道手段について考えてみたい。

(0)青函特例が残る

最初に、そもそも希望的観測として青函特例が残った場合を考える。

青函特例が残るとしたら、新青森または奥津軽いまべつ~木古内の新幹線区間と、木古内~函館の第3セクター区間でいくつか場合が考えられる。一番乗客にとってうれしいのは新青森~函館で自由席乗車の特例だろうが、現実的でない。

新幹線に特例が認められるとしたら、おそらく特例区間は奥津軽いまべつ~木古内間となるだろう。北海道側の木古内は変わらないが、本州側は蟹田から奥津軽いまべつにずれる。この奥津軽いまべつ駅は現在の津軽二股駅の位置にできる予定だが、ここはほぼ街ではなく原野である。その上津軽線の運行系統は蟹田で分かれているので乗換えが必要になり、ますます不便にはなる。

さらに第3セクター区間となる木古内~函館が乗車できるかは別の話だ。新幹線は乗れて三セクは乗れないということも可能性としては低いが、考えられうる。

(1)そのまま北海道新幹線を使う

4000~6000円

一番素直なのがこれだろう。これまで白鳥を使っていたのをはやぶさに変えるだけだ。ただしこれまで白鳥を使わなかったところにこれは高い。

(2)出発地からLCCで高飛びする

7000円~10000円

最近は10000円以下で飛行機を使えるようになり、安旅行でLCCを使うというのも視野に入ってくるようになった。

LCCの最大のメリットは、日程を短縮できることにある。札幌へ行くには、はまなすなしでは東京からで1日、関西からは2日かかる。それが初日から北海道に上陸できるようになり、宿代が1、2日分浮く。

しかし安くなったとはいえ、旅行用の荷物があると、LCCでは別料金がかかる。そのため、HPで5000円を切るような値段で書かれていても実際はそこに2000円程度プラスされることが多い。

また、LCCの発着する成田、関西、新千歳はかなり市街地から離れており、移動に時間もかかる。飛行機を使う日から18きっぷを使うならいいが、そうでないなら交通費もかかる。ちなみに、大阪や東京で日付印を押された18きっぷ新千歳空港駅で使う人は結構いるらしい。

個人的経験だが、LCCの飛行機は2エンジンの小型機が多い。なので冬の北海道の空ではかなり揺れる。僕自身へたれなのもあるが、以前3月に乗ったときは着陸失敗するんじゃないかと思うくらいだった。

(3)青函フェリー

1500円前後

青函だけを安く越えるということを考えるなら、これが一番現実的かもしれない。青函移動の歴史をさかのぼって、かつてのように連絡船で越えるのだ。

青函フェリー最大のメリットは、夜行便があることだ。はまなす廃止が発表され、新幹線も保線の都合から夜間は運行できないことから、実質これがただひとつの夜間の青函越えの手段となるようだ。

しかし恐ろしいことに、冬の海は時化る。青函は乗ったことがないが、冬に博多から日本海を経て五島列島に向かうフェリーに乗ったことがある。特に天気が悪かったわけではないが、相当揺れた。僕は船酔いしにくい性格だが、船酔いしやすい母はぐったりしていた。

 

以上3つ、一番印象的なのは、首都圏のグリーン車や新幹線以上に料金が乗り心地に直結することになりそうということだ。

最後に、個人的に一番きついのは、青函特例がなくなることより、宿と移動をかねることができた急行はまなすが廃止になってしまったことだ。