理系学生としてあってはならないことだが、僕は頻繁にガウス積分を忘れる。導出の方法は覚えているのだが、毎回導出するのはかなりあほらしいしまちがいのもとにもなりかねないので、ここにまとめておこうと思う。
- 1.一番基本的なケース(e^{-x^2})
- 2.指数の肩が定数倍されているケース(e^{-ax^2})
- 3.積分区間が0以上のみのケース
- 4. xがかかっているケース(xe^{-x^2})
- 5.x^nがかかっているケース(x^n e^{-ax^2})
1.一番基本的なケース(e^{-x^2})
積分の積に関する可換性と変数変換を用いる。
とおくと、
ここで2次元極座標に変換する、すなわち
なる変数変換を行う。ただし、変域はもも負の無限大から正の無限大だったので、点対称となりの項はとなる。すなわち
となる。ここの積分がわからない場合は4を参照されたい。の正値性より積分も正なので、
を得る。
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3.積分区間が0以上のみのケース
これも、が偶関数であることを考えれば単純で、2の結果を半分にすればよい。すなわち
また、次のように考えてもよい。1の議論で「積分は全空間だから角度積分はとなる」とした。それに対して積分区間が0から無限大の場合、の積分領域は座標平面で、がともに正である第一象限のみとなり、は1/4、結局は1/2となるのである。
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