青ポスの部屋

旅と技術とポエムのブログ

2020年現在の大阪~京都の道路

京阪間にろくな道なし」 という古い言葉があります。大阪と京都はともに関西で主要な都市でその間の交通量も多く、道路渋滞が止むことがないということです。

ですが近年は、特に第二京阪道路の開通以降はかなり変化しています。今回は僕が主に使う一般道についてまとめてみます。

京阪間にある幹線道路

京都と大阪を結ぶ主要な一般道は、おおむね下記のとおりです。

国道171号は淀川右岸を、それ以外は淀川左岸を経由します。

地図:大阪(大阪中央環状線)から京都(京都駅)への経路

京阪国道

東京と大阪を結ぶ国道1号の本線です。

片側2車線で走りやすい道になっています。特に理由がなければ京阪国道を使うとよいでしょう。

ただし、少しわかりにくい箇所が2か所あります。1つはR170とのジャンクション部分です。大阪行きの場合は後述の京守線に抜けるだけなので中央環状線に出れますが、京都行きの場合は間違えると鳥飼大橋の方へ行ってしまいます。

路面に大きく1・170と書いてあるので、1と書いてある車線に車線変更します。大阪行きの場合は左側車線がそのまま1号線となります。京都行きの場合は必ず右へ車線変更します

画像:上が大阪行き、下が京都行き。

次に、中央環状線との接続部分が上下線とも複雑な構造になっています。大阪行きの終端は阪神高速と直結しています。高速に乗りたくない場合や125cc以下のバイクの場合は直前で側道への分岐へ抜けます。

また京都行きに入るとき、中環からだと左折してすぐ右折とややこしい構造で、少し混雑することもあります。慣れると大丈夫ですがわかりにくいです。運転に自信がないときは後述の旧道を使う方が安全でしょう。

京阪国道旧道

京阪国道のうち、国道170号と分かれる中振交差点から中央環状線との交差点までは寝屋川バイパスというバイパス区間になっています。国道170号の方へ進むと京阪国道の旧道、通称京守線となっており、こちらからでも中央環状線へ出ることができます。

京都へ行くときは通常の右左折で合流できるので、旧道を経由する方が京阪国道本線に安全に合流できます。またバイパスでないので店舗が多く、コンビニや食事に寄り道したいときはこちらを使うほうがいいでしょう。

第二京阪道路側道(国道1号バイパス)

第二京阪道路の開通に合わせて、国道1号のバイパスとして側道が整備されました。

八幡京田辺IC~寝屋川市までは片側1車線な上信号も多く、日中はほぼ100%渋滞します。そのため僕は日中は基本的に使っていません。21時頃以降なら使うのも良いでしょう。

しかし、少し山手にあって標高が高く、防音壁や高速で日陰が多いので、夏場の日中は少し涼しいというメリットもあります。バイクで夏の日中であればこちらを使うのがよいでしょう。

国道171号

唯一淀川右岸にある道路です。バイパスとして整備された道ではなく、生活道路としての性格も持っています。

右折レーンが分かれていないため走りにくいです。また高槻市茨木市の中心部は混雑します。

京都市西部に用事があるときは、京阪国道の中振からR170鳥飼大橋を使ってR171に合流するのもよいでしょう。ただし逆は鳥飼大橋→中振が渋滞します。

まとめ

基本的には京阪国道で間違いないと思います。僕もほとんど京阪国道か京守線を使っています。

第二京阪側道は、日中は渋滞がひどいので避けた方が無難でしょう*1。夜間であればそれなりに流れているので選択肢に入ってきます。

R171は沿線に用事がない限り使う必要はないと思います。

2020.06.06 更新

*1:路側帯が広いので二輪がビュンビュンすり抜けしていきますが、路側帯の走行は歩行者軽車両通行止めであっても違法です。

ドップラー効果と波数

高校のとき、僕は「ドップラー効果」の導出がどうも苦手だった。それから8年くらい経つことになるが、できる限り普通の人にもわかるように、少し整理してみようと思う。

波動に関する物理量

波動を表す物理量はたくさんある。用語の定義も分野によってまちまちで混乱することも多々ある。

時間に関する物理量

まず、波動とは波源の振動が次々伝わっていくことで起こる。その振動の時間的スケールを定めるものが振動数fである。ただし式変形の都合で角振動数\omegaを単に振動数と呼ぶこともある。f\omegaの関係は \omega = 2\pi f である。また、主に電気系で、振動数は周波数と呼ばれることもある。また振動数fの逆数を周期Tと言い、1回の振動にかかる時間を表す。

空間に関する物理量

全く同様のことを空間にも当てはめてみよう。空間的に同じ構造が繰り返される長さを波長\lambdaと呼ぶ。時間的なものに倣って、分光学ではこれの逆数を波数と呼ぶ。ただし式変形の扱いやすさから、波動力学などでは角振動数に当たる k=2\pi /\lambdaを波数と呼ぶ。

以上を用いると、一般的な波動は三角関数を用いて

{\displaystyle
g(x,t)=g_0 \sin(\omega t-kx)
}

と表すことができる*1

定常波の分散関係

k\omegaの関係を、一般に分散関係と呼ぶ。分散関係は波動の種類ごとに存在し、波動の特性を表しているので、それを見つけることが物理学のいろいろな分野で重要な目標になっている。 定常音波の場合は簡単で、

{\displaystyle
\frac{\omega}{k}=c_s \cdots (1)
}

である。ここでc_sは風がないときの音速であり、単位の組み立てそのままになっている。

波数とドップラー効果

ドップラー効果の導出では「波源から一定時間に放出された波の数が保存する」ことを用いる。これを少し考えてみよう。 風が存在しないとして、音源から観測者に向かう方向を正とした1次元系を考えてみよう。ただし速度v_s,v_oは音速と比べて十分遅いとする。

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音源が静止する系に移ると、空気は常に-v_sで流れている。同様に、観測者が静止する系では常に-v_oの風が吹いていることになる。すなわち実際の音速は座標系によって異なっていることになる。ここで次の2つを仮定しよう。

  1. 実際の音速は媒質の速度と風がないときの音速の和である。
  2. 分散関係は実際の音速が異なる各系で成立する。

この2つと「波数は保存する」ということを用いると、分散関係(1)から次の式が得られる。

{\displaystyle
k=\frac{\omega_s}{c_s-v_s}=\frac{\omega_o}{c_s-v_o}\cdots (2)
}

これがドップラー効果の式そのものであって、変形して振動数fで表すと、

{\displaystyle
f_o=\frac{c_s-v_o}{c_s-v_s}f_s\cdots (3)
}

とよく知られたドップラー効果の式を得る。

まとめ

たくさんの覚えなければならないことが出てきて混乱する波動の分野だが、ドップラー効果は「各系での波数が保存する」ということを覚えておけば簡単に導出できることがわかった。

*1:ここで振動数や分光学での波数を用いると、係数に2\piが出てきて不都合である。

新名神開通後の「新木津川橋」を原付で渡ってみた

はじめに

京奈和自動車道の京都府区間は現状では起点の城陽JCTをスタートして新木津川橋で木津川を渡って木津川左岸を通るルート*1になっています。

この新木津川橋は付近に木津川を渡る橋がないことから、生活道路として歩行者、自転車、125cc以下の原付が通行できるようになっていました。新木津川橋のみ自動車専用道路の指定がなく、特に原付に関しては高速道路の本線を通行できるという数少ないスポットになっていました。

しかし新名神高速が城陽JCTまで開通したのに合わせて側道が整備され、自動車以外は側道を通ることになりました。Googleストリートビューも更新されていないので、アクションカメラを付けて突撃してみました。

出入り口の様子。工事中のままになっていますが(2018年1月現在)、現在はこの道が側道になっています。

実際に渡ってみた

城陽側から入る場合、125cc以下は京奈和自動車道の入り口から入ってはいけません。国道24号を京都方面から南下して来た場合は城陽ICに入らずにそのまま直進します。 f:id:bluepost69:20180112215723p:plain

ある程度進むと道なりに左カーブしていくのですが、その先に交差点があるので右折し、その次の交差点でも右折します。交差点付近には一応「125cc以下京田辺方面」の案内があります。 f:id:bluepost69:20180112222753p:plain

段々細い道に入っていきますが心配せず進みましょう。

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しばらく進むと側道の入り口があります。ストリートビューで示したところが完成しています。

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進入禁止の標識がありますが、よく見ると「125cc以下を除く」と補助があるので原付は入れます。その下にスクーターのシルエットの標識のようなものがあります。「125cc以下」とだけ書かれているということは四輪のミニカー*2も入れるはずですが、ポールがあるので物理的に入れなくなっています。ミニカーが締め出されてしまうのもすこし違和感を感じますね。

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橋の上は歩行者、自転車、原付で通行帯がわかれており、出入り口付近だけ色分けされています。

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料金所は京田辺側にあり、城陽側から入った場合は出口の前にある料金箱に通行料金を投入します。原付は10円です。きちんと払いましょう。

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料金所を抜けると本線の料金所からの出口に左折します。速い車も出てくるのでよく確認して出ましょう。

なお京田辺側から入った場合、本線の入り口の料金所の手前で原付専用車線が分かれ、料金を払ってから橋を渡るという流れになります。

*1:ちなみに並走する国道24号は対岸の木津川右岸にあります。城陽JCTで国道24号大久保バイパスに接続しています。

*2:排気量50cc以下の三輪、四輪車。自動車専用道路を定める道路運送車両法上は原付として扱われます。