一ノ関からは東北本線、IGRいわて銀河鉄道、青い森鉄道で青森へ向かった。青春18きっぷではIGRと青い森鉄道は使えない(ただし一部通過特例がある)が、北海道東日本パスでは利用できる。
途中、青い森鉄道の浅虫温泉駅で降りた。名前のとおりこの駅は浅虫温泉の最寄であり、徒歩すぐのところに公衆浴場を併設した道の駅「ゆ~さ浅虫」がある。このあと乗車する急行はまなすにはシャワーはついていないが、はまなすを利用するときは大体北東パスを使うので、とても便利な浴場だ。
そして青森駅に到着した。
青森駅はかつて、石川さゆりの「津軽海峡冬景色」にも歌われたとおり、青函連絡船の本州側の入り口として栄えた場所だ。特急「はつかり」や寝台列車「あけぼの」で到着した人々が北の大地を目指した。
青函トンネルが開通すると、鉄路の終着点ではなくなったものの、北を目指す列車の拠点として重要な役割を持ち続けた。北斗星やトワイライトエクスプレスといった多くの寝台列車がここで機関車を付け替えた。
新幹線が新青森へ到達すると、東北本線の盛岡以北は完全に経営分離され、青森駅も東北本線所属から奥羽本線所属となった。また青函連絡列車の(スーパー)白鳥の乗換駅は新青森となり、乗継駅としての青森駅の役割は新青森駅へ移っていった。そして青函トンネルの在来線列車が廃止されるとともに、北の大地へ向かう拠点としての役割を完全に新青森駅へゆずることとなった。