簿記の勉強をしているのですが、気が付いたことなどを「簿記学習録」として記録することにします。
使ってるテキスト
商業簿記
工業簿記
正直な感想として、ちょっとまとめ方がイマイチです。
商業簿記と工業簿記
- 簿記3級は商業簿記。工業簿記で簿記3級に当たる資格は原価計算初級。
- 商業簿記は一般的な商取引について学ぶ。つまり分野が広い。
- 工業簿記は主に「原価を計算する」のに必要な知識を学ぶ。つまり分野は商業簿記よりは狭くて深い。
一方で、本支店会計と工場会計みたいに原理原則が同じものもある。
- 工業簿記はそれ自体が2級で初出。
- 工業簿記では、計算した原価を使ってどこが一番コストがかかってるかとか工場を動かすか止めるかを決めるための分析もやる。
商業簿記は「商品」、工業簿記は「製品」
ソフトウェア開発をやる人が工業簿記をやると、上司や経営層が「原価がー」って言ってる理由がなんとなくわかる。
- サービス業とかソフトウェア開発はどっちとも言えないケースが多い。例えばソフトウェア開発では役務を提供してるのか製品(ソフトウェア)を提供してるのか微妙なケースがある。
- ちなみに仕事の話でよく出てくる粗利は売上高 - 売上原価。売上原価は製造部門の費用を配賦し終わった段階のもの(つまり製造部門の間接費は含まれるが間接部門の部門費は含まれない)。
三分法と売上原価
取引の記録の仕方のこと。
- ざっくり言うと、平時に「仕入」「売上」だけで処理をするのが三分法。「仕入」「売上」に加えて「売上原価」「商品」も管理するのが売上原価対立法。
- 三分法では決算の時に繰越商品を計算しないといけない(いわゆる「しーくりくりしー」)。売上原価対立法では常に商品を管理しているので決算の時に特別な仕訳をしなくてよい。
- 簿記3級で出てくるのは三分法。
工業簿記は売上原価対立法。ざっくり言うと工業簿記で計算した原価を反映するための勘定項目が売上原価。
簿記3級や商業簿記では、仕入のうち売れたものの分だけをカウントしたのが売上原価。工業簿記では製造原価から売れたものの分だけを売上原価にする。
三分法の例
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | 摘要 |
---|---|---|---|---|
仕入 | 1,000 | 現金 | 1,000 | 仕入れ |
現金 | 500 | 売上 | 500 | 売上 |
繰越商品 | 500 | 仕入 | 500 | 決算仕訳 |
売上原価対立法の例
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | 摘要 |
---|---|---|---|---|
仕入 | 1,000 | 売上原価 | 1,000 | 仕入れ |
商品 | 1,000 | 現金 | 1,000 | |
売上原価 | 500 | 売上 | 500 | 売上げ |
現金 | 500 | 商品 | 500 | |
(決算仕訳はなし) |